■大御所ミンツバーグのMBA批判本
ミンツバーグの著書に「MBAが会社を滅ぼす」という本があります。

内容をざっくり言うと
  1. ビジネススクールは間違った人間を間違った方法で教育している
  2. 欧米企業は著名ビジネススクール卒のMBAホルダーをこぞって採用し昇進させる
  3. その結果、会社の指導層となったMBAホルダーがマネジメントと組織を腐敗させ、ひいては社会まで腐敗させる
となっています。誤った教育とは、ビジネススクールでは、企業の業務機能を細切れにして教えるだけで、それを統合するプロセスがなく、マネージャ育成という目的としては間違っている、という意味で書かれています。

■本当にMBAが会社を滅ぼすのか?
日本国内に限って言えば、残念ながら(!)そんなことはないと思います。なぜなら、国内企業では項番2「著名ビジネススクール卒のMBAホルダーをこぞって採用し昇進させる」ような状況にはないからです。また、国内MBAホルダーの評価は、欧米著名MBAには遠く及びませんので、海外企業でも同じでしょう。これは、慶応だろうが一橋だろうがグロービスだろうが、同じです。

■となると、間違った教育を受けて採用にも昇進にも役に立たない国内MBAは意味あるのか?
私も一学生に過ぎないので特に含蓄ある意見はなく、皆さんの入学目的も動機も十人十色だと思うので、一概には言えません。ただ「間違った教育」かどうかは、本人次第だと思います。ミツンバーグは、ビジネススクールは少なくとも個々の業務機能を学んだり研究したりするには有効だと言っています。 
確実に言えるのは、明確な問題意識を持っている人には有効だと思います。ミンツバーグの批判は、ビジネススクールはあくまでマネージャ育成という面で機能していない、という点です。それを除けば、個人の問題意識を軸に勉強したい、研究したいという人には十分な環境になりえます。

ビジネススクールでの学習や研究のイメージや効果が湧かない方は、小学校から大学まで、それぞれの学校で入学前と入学後で比較して実感した経時変化以外の変化を思い出してください。それと似てると思います。逆にイメージして頂きたくないのが、超能力が身についたり、IQが20上がったり、空が飛べるように超人的な能力が身に付くことです。ビジネススクールは特効薬ではありません。それは、実務型ビジネススクールでも、アカデミックビジネススクールでも、同じです。 そのような特効薬は、ビジネススクールにはなく、現場で見つかったり、コンサルが持ってたりします。それではつまらないし、なにも得るものがないと考えられる人は、ビジネススクールに来る意味があるのでは、と個人的には思います。